安全対策

身分証をスマホに安全に保存する方法

パスポートや免許証、マイナンバーカードは、カメラロールやチャット、メールではなく、書類を端末の中で暗号化し、Face IDかTouch IDでしか開かないアプリに保存しましょう。カメラロールなどは写真を見せ、同期し、共有するための場所なので、そこに置いた身分証は思った以上に遠くまで届いてしまいます。

架空の情報を使った日本のパスポートの見本。書類のコピーを説明するためのものです。
架空の情報を使った日本のパスポートの見本。書類のコピーを説明するためのものです。

誰でもいつかは、書類を写真で持ち歩くようになります。旅行の前に撮ったパスポート、賃貸の契約で送った身分証、念のために残してある運転免許証。この習慣が世界中にあるのは、実際に役に立つからです。

ただ、その写真がたどり着く場所は、身分証明書を預かるために作られたものではありません。このページでは、書類のコピーがふだんどこに置かれているのか、その場所がプライバシーにとって何を意味するのか、そして、この用途のために作られたAppに何を求めるべきなのかを見ていきます。

書類の写真がたどり着く場所

カメラロール

写真ライブラリは、見せるために作られています。守るためではありません。「非表示」アルバムにはFace IDのロックがかかり、iOS 18からは「写真」App自体もロックできます。ただ、ロックしていなければ、旅行の写真に挟まったパスポートは、検索に出てきますし、自動で作られるアルバムやウィジェットにも、友だちに手渡した画面にも現れます。それに、どこに置いても、ばらばらの写真の一枚にすぎません。ほかの写真と同じように同期も共有もされ、書類として整理されることも、有効期限を見張ってもらえることもありません。

自分宛てのチャット

チャットAppで自分に身分証を送るのは、手っ取り早い方法に見えます。けれどそのコピーは、チャットの履歴と、そのサービスのバックアップの中に残ります。どんな規則で扱われるかを決めるのは、自分ではありません。あとからメッセージを削除しても、残っていったコピーまでは戻ってきません。

自分宛てのメール

自分宛てに送った書類は、メールサーバーの上にいつまでも残ります。そのアカウントに一度でも入られたら、検索ひとつで見つかります。メールアカウントは、インターネットでもっとも狙われる入口のひとつです。そして、狙いは添付ファイルです。

クラウドストレージのフォルダ

クラウドストレージは共有のために作られています。そして、そこがそのままリスクになります。うっかり作った共有リンクがひとつ、サインインしたままのブラウザがひとつあれば、書類の名前がついたフォルダは、真っ先に開かれます。

メモApp

メモにスキャンを貼ることはできますし、ロックできるものもあります。けれど書類はページのあちこちに散らばり、コピーを守って共有する方法はなく、中の身分証が先月で期限切れになっていても教えてはくれません。

書類にとって安全な置き場所とは

どのAppを選ぶにしても、確かめることは同じです。身分証明書を預ける場所には、次のものが必要です:

  • デバイス上での暗号化。書類は暗号化して保存されます。共有ライブラリに置かれた、ばらばらの画像ではありません。
  • App自体のロック。iPhone自体のロックが解除され、ほかの人の手に渡っているときでも、Face IDやTouch IDが書類を守ります。
  • アカウント不要で、書類が開発元に届かないこと。開発元のサーバーが書類を受け取らなければ、その手元には、漏れるものも、売られるものもありません。
  • 自分で決められる同期。コピーがほかのデバイスに届くとしても、経路は自分のクラウドアカウントです。オンにするかどうかは自分で決められ、開発元を経由することはありません。
  • オフラインでも開けること。入国審査の列にWi-Fiはありません。圏外でも、書類は開けなければ意味がありません。
  • 原本を守る共有。送るコピーには、誰宛てで、いつのものかが刻まれているべきです。そのあいだも、原本はそのままです。
  • 有効期限を見ていること。Appは、どの書類がいつ切れるかを把握して、手遅れになる前に伝えるべきです。

公式のデジタル版が担うこと、残すこと

2025年6月24日から、マイナンバーカードをiPhoneのAppleウォレットに入れられるようになりました。マイナポータルへのログインや、コンビニでの住民票の写しの取得に使え、準備の整った医療機関や薬局では、事前に登録しておけばマイナ保険証としても使えます。それでもデジタル庁は、実物のカードしか使えない場面に備えて、実物も持ち歩くよう案内しています。iPhoneのマイナンバーカードは運転免許証の代わりにもならず、マイナ免許証の免許情報はカード本体のICチップに記録されています。

一方、Appleの対応一覧で日本向けに載っているのはマイナンバーカードだけで、パスポートや在留カードは入っていません。賃貸の契約などでコピーを求められて渡すのも、スキャンや写真です。こうしたコピーこそ、上のチェックリストを満たす場所に置きましょう。ウォレットに入る書類はAppleウォレットと身分証明書で詳しく説明しています。

Dokusはどこまで満たしているか

Dokusは、このチェックリストのとおりに作った、iPhone、iPad、Mac向けの書類ウォレットです。自分のパスポートをAppに預けるとき、作り手自身が同じ条件を求めたからです。

書類はデバイスの中で暗号化され、Face IDまたはTouch IDの内側でしか開きません。Dokusのアカウントはなく、書類がDokusのサーバーに届くこともありません。書類を受け取ることも、保存することも、解析することもありません。iCloud同期は任意で、経路は自分のAppleアカウントです。同じウォレットがデバイスからデバイスへついてきますが、Dokus側を経由することはありません。すべてオフラインで動きます。共有するコピーには、誰宛てかを示す透かしを入れられます。そのあいだも原本は変わりません。書類に有効期限を入れておけば、Dokusが更新に間に合うように知らせます。書類のスクリーンショットにも、何も写りません。

原本をなくした場合は、日本で身分証やパスポートを紛失したときの再発行手続きを確認してください。コピーは情報の確認に役立ちますが、原本や正式な電子証明の代わりにはなりません。

よくある質問

パスポートの写真をカメラロールに置いておいても大丈夫ですか?

よくあることですし、何も持たずに困るよりはましです。「非表示」アルバムはFace IDでロックされ、iOS 18からは「写真」App自体もロックできます。ただ、そうしていなければ、ロックが解除されたiPhoneを手にした人は誰でもライブラリを開けますし、パスポートは検索にもアルバムにも出てきます。どこに置いても、ほかの写真と同じように同期も共有もされる一枚の写真です。書類を暗号化してFace IDの内側に置くウォレットAppのほうが、習慣としては安全です。

iPhoneで身分証明書をいちばん安全に保管する方法は?

カメラロールやクラウドのフォルダのような汎用の場所ではなく、書類のために作られたAppを使うことです。確かめるのは、デバイス上での暗号化、生体認証によるロック、開発元のアカウントが要らず、そのサーバーに書類が届かないこと、オフラインで開けること、そして共有を自分で制御できること。Dokusはこのすべてを満たすために作られていて、App Storeから無料で入手できます。

身分証のスキャンをクラウドストレージに置いてもいいですか?

クラウドストレージが守れるのは、その周りにあるアカウントと同じ強さまでです。共有リンクがひとつ増えるたび、サインインしたままのブラウザがひとつ増えるたびに、開ける人の輪は広がります。書類をほかのデバイスに届ける必要があるなら、同期が任意で、経路が自分のアカウントで、共有するコピーに透かしを入れられるAppを選んでください。黙って使い回されることがなくなります。

信頼できる書類ウォレットAppは、どこを見れば見分けられますか?

プライバシーポリシーを読んで、3つを確かめてください。書類がデバイス上で暗号化されていること。会社のサーバーがそれを受け取らないこと。そして、事業を支えているのがデータではなく価格であること。Dokusは3つとも満たしていて、ポリシーにもそのまま書かれています。

旅行中、オフラインでもDokusは使えますか?

はい。ウォレットはデバイスの中にあるので、機内モードでも、海外のSIMでも、圏外でも変わりません。iCloud同期を使っている場合は、接続が戻ったときに追いつきます。

出典

  1. iCloud data security overview (Apple Support)
  2. What To Know About Identity Theft (U.S. Federal Trade Commission)
  3. Hide photos on your iPhone, iPad, Mac, or Apple Vision Pro with the Hidden album (Apple Support)
  4. Lock or hide an app on iPhone (iPhone User Guide, Apple Support)
  5. 「iPhoneのマイナンバーカード」の提供を開始しました(デジタル庁)
  6. iPhoneのマイナンバーカード(デジタル庁)
  7. iPhoneのマイナンバーカードを使える場所と使いかた(デジタル庁)
  8. マイナンバーカードと運転免許証の一体化(警察庁)
  9. iOSの機能の提供状況:ウォレットに身分証明書を(Apple)

書類を、どこへでも。

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